江東区の税理士ふくやまです。
例年、確定申告が終るころに考えることが多いのですが...
今年の春は仕事も私生活もドタバタ続きでブログの更新も滞りガチ(汗)
最近はブログ記事も税金ネタなどは皆無です(滝汗)
とはいうものの...
一応は税理士ですから毎日、税金のことはそれなりに考えているというのも事実でして...
報道などによれば来年度の税制改正は税制の抜本的構造改革を検討するとのこと...
税制の抜本的構造改革の目玉がなぜか配偶者控除廃止論争だったりするのが少々不思議ではありますが、配偶者控除や扶養控除などの人的控除は税制のなかで最も生活に密着した税金である所得税の担税力を測る大きな要素ですから...
で...
どうして配偶者控除を廃止するかというアレですが...
いわゆる103万円の壁のおかげで配偶者控除の対象となる範囲で収入をコントロールすることが女性の社会進出について障壁となっているということらしいです。
もっともイロイロなところで書かれているように、この議論は社会保険制度の130万円の壁のほうがより大きな影響があるので税制だけで解決する問題ではないのですが...
現行所得税を考える上でややこしいのは所得を測る単位が個人であるのに担税力を測るのに世帯の概念を持ち込んでいるところだったりします。
お父さんが頑張って稼いだお金でお母さんと子ども2人の4人家族が生活している場合とお父さんとお母さんと長男がバリバリ稼いでいる家庭で無収入なのは末っ子の高校生という場合、前者はお父さん1人が納税者で後者はお父さんとお母さんと長男が納税者になり、実際は世帯で家計をやりくりしていても税金は個々に計算することになります。
前者の場合はお父さんがお母さんと子ども2人を扶養しているのでお父さん(実際には家族)の自由に使えるお金がお父さん1人世帯の場合より少なくなりますから配偶者控除や扶養控除により税金を軽減するということになっています。
税金は個人単位で課税されますが担税力の計測は世帯単位ということですね。
一方、後者の場合は税金の計算は個人単位ですし仮に3人まとめた家計だったとしても担税力の計測は個人単位で行われます。
結果的に税負担が大きくなるのか小さくなるのかはともかく家族のあり方などによって税負担に差が出てきてしまうことになります。
考えると難しい話になってしまうのですが...
個人の担税力というものが世帯という単位で計測されるのが自然であるならば課税単位も世帯となっていくのが流れなのかなとも思います。
そうなれば個人の担税力を考慮するという配偶者控除などの人的控除も不要になります。
もっとも税金だけではなく社会保険も同様の検討が必要ですけど...
社会保険の場合は複数の制度があるので税金よりややこしいですね(汗)
個人的に思うのは配偶者控除だけを廃止しても女性の社会進出という面ではあまり大きな影響はないだろうなと...
子育てしながら働くには保育園などの環境整備も必要ですし夫婦の協力も必要です。
ついでに言うと...
現行税制で単に配偶者控除を廃止しても増税にしかなりませんし、バーターで減税が議論されるかもしれませんが意外と法人税減税というオチだったり...
しっかり動向をチェックしていきたいですね。
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