スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

まったりと税制を考える

 千葉市の税理士ふくやまです。

 このところテレビや新聞でも税制について大きく取り上げられています。

 社会保障と税の一体改革の名の下に進む消費税増税というものが国民の一大関心事であることは間違いありませんから、メディアも気合を入れて論説していますね。

 消費税の増税に賛成の方もいらっしゃれば反対の方もいらっしゃるでしょうし、気持ちの上では反対でも日本の財政事情を考えて消極的に増税容認というような方もいらっしゃるでしょう。

 これはある意味で当然のことで、個人的には健全なことだと思っています。

 特に税制というのは対価性のない支出である税金を誰がどのように負担するのかという仕組みですから、個々の立場や価値観の違いで制度に対する評価も大きく異なることは理屈の上でも正しいことだと言えます。

 税制には景気調整機能や所得再分配機能などいろいろな機能があるとされています。

 それでも税制の基本的な機能は歳入確保の手段であることは疑いようのない事実です。

 歳入...

 国の帳簿には貸借対照表がありませんから、歳入は歳出と一致しなければなりません。

 もっとも帳簿があろうとなかろうと支払うお金と収入が一致しないというのは誰が考えてもおかしな話です。

 ここで冷静に事実を確認してみると、日本の歳出は約90兆円です。

 そのうち国債費が約22兆円、社会保障費が約26兆円を占めています。

 地方交付金といって国から地方へお金を渡しているのですがその金額も約16兆円あります。

 一方で歳入を見てみると税収は約42兆円です。

 かなり足りません(汗)

 そこで国債という借金で歳入を賄っているのですが借金による収入が約44兆円になります。

 これが日本の財政の現実です。

 出典はこちら

 借りたお金は実質的には60年間の分割払いになっているので、現在の国の借金が来年度から新規借入を「0」にしてもおそらく46歳の私が生きている内には返済できないでしょう...

 最初に書いたとおり、本来であれば歳出に見合う歳入(基本は税収)を求めなければなりません。

 ここで税制を設計することになります。

 税制とは必要な税収をどのようなルールで国民に負担いただくのかということです。

 税制は公平でなければなりません。

 しかし、公平というのは当事者の立場や考え方で大きく変わります。

 公平の定義はいろいろな意見があると思いますが、わかり易く分類すると...

 「負担できる人が負担するべき~」という考え方と「行政サービスの対価として平等に負担すべき~」という考え方に分けられると思います(異論はあるでしょうが今回はそういうことで話をすすめます...)。

 前者の代表選手が所得税や法人税で後者の代表選手が消費税です。

 最初に書いた通り「公平」の定義は人それぞれですから可処分所得が少ない方にしてみれば、「たくさん稼いでいる人(会社)がしっかり負担して欲しい~」と思うでしょうし、富裕層や大企業にしてみれば「日本は資本主義なのだから資本家への配当もあるし利益への課税はそこそこにして欲しい~」と主張することになります。

 最終的にはバランスの問題なのですが...

 一つ言えることは歳出に見合う歳入は税収で確保しなければならないということです。

 本日は長文になりますが、一気に書きたいことを書かせていただくと...

 法人税や所得税の税収は平成10年から右肩下がりに下がっています。

 これは景気が悪いということも少なからずあるのですが、法人税・所得税の税率が低くなったということも要因の一つだと思います。

 所得税税率の推移はこちら
 法人税税率の推移はこちら

 平成9年に消費税が3%から4%(地方税消費税を含めると5%)に増税されましたが、結果論としては必要な税収に見合う税制改正ではなかったということになります。

 つまり、消費税の増税というのは税制改正の一部であって、原理原則論で言えば、どのような税目でも歳出に見合う歳入を確保されなければならないということです。

 もっとも消費税1%で2兆5千万円程度の税収増ですから仮に5%増税でも12兆円程度の税収増にしかなりません。

 次に増税する前にやるべきことがたくさんあるという議論についてです。

 まさにその通りで行政改革などの歳出削減は喫緊の課題です。

 しかし、国の無駄遣いの元凶のように言われている国家公務員の給与についても国家公務員の人数は約58万人です。

 その内、約30万人が行政職員で人件費の総額は3兆円です。

 他に自衛隊の隊員などが約28万人で人件費の総額は約2兆円です。

 国家公務員の人件費総額は58万人で5兆円ということです。

 公務員の人件費総額はこちら

 いずれにしても歳出を半分まで切り詰めないと税収と歳出は均衡しないということは数字上から明らかです。

 したがって、行政改革や歳出削減は当然必要ですがそれだけでは絶対に財政は均衡しないということが言えると思います。

 つまり、どのような税金を増税するのか方法論(税制の制度設計)はとにかく、増税は必至だということです。

 最後に景気回復による税収増で収支均衡を目指すべきという議論についてです。

 景気が良くなれば税収は当然増えます。

 しかし、景気が良くなるとはどのような状況をいうのでしょうか?

 日本に限らず先進国の実質経済成長率は3%がせいぜいです。

 この10年間を見ても米国や欧州主要国の成長率は日本と大差ありません。

 仮に奇跡的になにかが起こって経済成長率が4%程度になっても法人税率や所得税率を過去の水準まで引き上げないと税収の増加は多くは望めません。

 この15年間で日本の税制は直間比率が大きく変動したのでそもそも法人税や所得税に大きな期待をしてはいけないということです。

 いずれにしても消費税でなければ法人税や所得税の増税は必要だということです。

 増税を喜ぶ人は世の中にはいないと思います。

 しかし、現在の行政サービスレベルを維持していくために必要なコストは税金で賄われなければなりません。

 私たちのような普通の市民が増税反対と叫ぶのは健全な声だと思いますが、責任のある方々は安直に増税反対と叫んで欲しくはありません。

 おそらく今の日本のツケを清算するのは私たちの子孫の世代でしょうから...

にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ
にほんブログ村
↑↑↑↑↑↑↑↑
日々の励みになります。
応援のクリックをお願いします。

 相談無料~フレンドリーでおせっかいな税理士事務所です。
 HPはこちらから Facebookはこちらから 
関連記事
スポンサーサイト

コメント

相互リンク

みんなの自動リンク集

福山徹税理士事務所

税理士ふくやま

Author:税理士ふくやま
東京都江東区の税理士です。
小規模企業経営者にとって信頼される相談相手を目指して日々精進しています。
濃厚なサービスを適切な価格で提供することを心がけています。

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
最新記事
リンク
最新コメント
最新トラックバック
twitterはこちらから
tododc34をフォローしましょう
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
ランキングに参加中
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Facebook
ありがとうございます。
RSSリンクの表示
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。