千葉市の税理士ふくやまです。
2020年の夏季オリンピック開催地が東京に決定しました。
前回の東京オリンピックは私が生まれる2年前(1964年)に開催されたので56年ぶりということになります。
自分が生きている(多分)うちに自国でオリンピックが開催されるということは個人的にはとても嬉しいことで招致運動に尽力された方々には心から敬意と感謝の気持ちを表したいと思います。
ところで...
日本だけではなく最近のオリンピック誘致には賛否両論があるようです。
昔々はオリンピック開催による社会インフラの整備などを歓迎する傾向が強く、あまり否定的な意見はなかったようですが、最近は巨額の投資について懐疑的な意見も見られるなどなかなか世論の一致が得られなくなっているようです。
実際にオリンピックの開催には巨額の投資が必要です。
報道によると東京都が投じるオリンピック関連事業投資額は1300億円とのことです。
この投資が日本経済にどのような影響を与えるのかは結構、意見が分かれるところだと思うのですが...
短期的には公共投資による一定の経済成長は見込めると思いますが、東京のような大都市ではその効果はあまり大きなものにはならないというのが正直なところではないでしょうか...
問題は長期的な影響ですが...
当然ですが、公共投資による社会資本整備としての増加(ストック)は見込めることになります。
しかし、東京は既に社会資本は整備されまくっていますから長期的な経済成長への影響(効果)はあまり期待できないのではと思っています。
また、過去の例によるとオリンピック後には必ず景気の後退がやってきます。
短期的に大規模な公共事業が集中することへの反動です。
高度成長期の日本でも前回の東京オリンピック後は景気の後退がありました。
今回もそういうリスクはあると思うのですが、その点についてもそれほど心配はないのではと思っています。
1300億円の公共事業というのは相当の規模ではありますが、東京という世界有数の大都市にとっては腰を抜かすほどの投資ではないということも言えなくはありません。
つまり...
オリンピックによる景気効果というのは良くも悪くもあまり多くは見込めないのではということです。
一方で、オリンピック開催による大きな期待というのが、福島の問題解決への国の積極的関与だと思います。
残念ながら、福島第一原発は汚染水問題などまだまだ多くの問題を抱えています。
東電という企業が現状の問題に対応することには限界があることは明白で、ここはオリンピック開催をトリガーとして国が積極的に関与するようになることは歓迎すべきことだと思います。
というようにオリンピック開催というと単純なスポーツの祭典で片付かないのが実際のところだと思うのですが、日本の子供たちが世界の超一流アスリートの真剣勝負を生で体験できる機会が得られることはとても喜ばしいことだと思います。
決まったからには世界中の人々に「さすが日本のオリンピックだ~」といわれるように大成功を目指したいものですし、そういう気持ちが日本を良くしていく原動力になるのではと思っています。
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